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ウニオーネ誌 Web版 No.892021年5月発行 目次 |
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巻頭言希望をもって生きたドン・ボスコサレジオ会司祭 田村 宣行コロナ禍の状態になってから、1年以上が過ぎました。しかし、未だにいつ終息するのかは、わかりません。 このような困難のうちにあるわたしたちが、どのようにして希望をもつことができるでしょうか。 そのことを示す今年のストレンナの解説があります。 その中で、フェルナンデス総長様は、希望のあかし人として、ドン・ボスコをみるようにと述べています。 聖ヨハネ・ボスコは、子どもの時から、いつも困難のうちにありました。 お父さんを2歳のときに失くし、貧しい農家に育ったヨハネは、死、飢え、不安定という現実を体験しました。 しかし、それを乗り越えることができたのは、母マルゲリータの教育があったからだといえましょう。 マルゲリータは、神様がこの世界を創造され、計らってくださり、日ごとの糧を与えてくださる、ということをヨハネに伝え、神様に対する信頼を育むように諭していたのです。 ヨハネが司祭になって、どのような仕事をするか迷っていたときも、母マルゲリータは、地上の安心に心を執着させないようにと言い聞かせました。 マルゲリータは、ヨハネに「お前が世俗の司祭になって、不運にも金持ちになるようなことがあれば、わたしは一度でも訪ねて行きませんよ!よくおぼえておきなさい!」と言いました。 こうして、ヨハネは困難の中にあって、楽な道を選ぶことはしませんでした。 後年、今度はドン・ボスコが母マルゲリータに示したことがありました。 それは、オラトリオの子どもたちの世話に疲れた母が、「わたしはもう疲れました。 ベッキ村に帰らせておくれ。」と言ったときのことです。 そのとき、ドン・ボスコは壁にかけられた十字架を指し示したのです。 わたしたちにとっても、困難のときに見つめるのは、十字架の姿です。 それは、痛みを伴った愛の姿です。無償の愛のしるしです。すべてを捧げつくす姿です。 ドン・ボスコの生涯において、今、わたしたちが置かれている状況と類似した状況に置かれているときがありました。 それは、1854年7月の終わりのことでした。トリノでコレラが発生したのです。 そのとき、ドン・ボスコは、若者たちに病人を看護するように呼びかけました。 あらゆる予防措置を徹底させながら、隔離病棟や患者の家で奉仕したのです。 今も、医療従事者が、命を救うために自らを捧げて奉仕しているように、ドン・ボスコと若者たちも自分たちができるかぎりのことをしました。 その他にもドン・ボスコが困難に遭うときには、神様と聖母マリアに信頼していたということが言えます。 扶助者聖マリア大聖堂の建立や南米の宣教事業といった不可能にみえた偉業を成し遂げたのは、神様の摂理と聖母マリアの信頼があったからです。 このようにドン・ボスコがわたしたちに残してくれた模範にならい、コロナ禍にあっても、十字架を見つめながら、神と聖母に信頼し、助けを必要としている人に奉仕することによって、希望をもって生きるということを実践していきましょう。 Fr. 田村 宣行 調布サレジオ修道院長、サレジアニ・コオペラトーリ日本管区デレゲートとして責務を果たしながら、ストレンナを語るラッパーとしてサレジオ家族をアッと驚かせる。得意のギターで子ども聖歌を広める活動も進行中。 You Tube の“ストレンナ忘れんな”、“サレジオキッズ聖歌”で検索してご覧ください。 |
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今年度の総会について会長 伊佐紀子昨年から続く新型コロナウイルスの感染が収まらず、緊急事態宣言解除後の人の移動増加に伴い、日本各地でまたまた感染拡大の兆しが見られます。 大変残念な事ではありますが今年度も東京での総会を中止と致しました。 昨年と同様、各支部役員の皆さまには審議事項を文書にて送付し、全てについて承認を頂きましたことをご報告致します。 どの支部におかれましても思うような活動がおできにならなかったこととお察し致します。 安心して皆が一堂に会し、分かち合える日が一日も早く訪れますことを願ってやみません。 FMA新管区長ご挨拶Sr.宮脇 道子 マリア・アッスンタ同窓生の皆さん、こんにちは。この度サレジアン・シスターズ日本管区の管区長の任務をいただきましたSr.宮脇です。どうぞよろしくお願いします。 挨拶文を依頼された時、ある卒業生の話を思い出しました。「大学に入学して間もない頃、高校時代に親しんでいたドン・ボスコの絵がデスクトップに写された私のパソコンを見て、ある男子学生が『おっ、ドン・ボスコ!』と声をあげて話しかけてきました。びっくりしたけれど、あの人もサレジアンの学校の卒業生だって言っていました。先生、ドン・ボスコってすごいですね!」と満足げに話してくれ、それを聞いた担任の先生も私もとても嬉しくなったという出来事がありました。 そうです。ドン・ボスコとマリア・マザレロは、世界のサレジアンの仲間をつなぐのです。世界に目を向け、一緒に善の種を撒きましょう。私たちは「サレジアン」ですから! 日本管区デレガータSr. 小島 順子 マリアウニオーネ日本管区本部デレガータのSr.小島です。 改めましてよろしくお願い致します。 卒業生の皆さんとお目にかかれるのが嬉しい、でも今は簡単に「○○日にお会いしましょう」と言えないことが悲しいですね。 私は話し下手なのに変な言い方ですが人間が好きで誰でもが大切です。 「心の柔和な人は幸いです。その人は地を受け継ぐでしょう。」というイエス様の言葉のような人になりたいと思っています。 趣味は読書。今は「積ん読」になっていますが。好きな食べ物は、と聞かれたら「母が作ったシチュー」と答えます。 |
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気候変動 私たち皆が 見直さなければいけないこと同窓会世界連合会長 マリア・マギーニ
親愛なる同窓生の皆さん 何を買うか、どんな交通手段を使うか、ものを使い捨てるか、修理して使うかという日常の選択を私たちはこの責任感をもって決定いたしましょう。 気候変動を煽る側につくのか、またはその影響と戦う側につくのか、私たちは日々判断を下さなければなりません。 同窓生として私たちもまたこれを無視することはできません。 気候変動の問題は自然に関わるだけではありません、それは社会・経済・文化的なことにもかかわるのです。 フランシスコ教皇が回勅(注「ラウダート シ」の中で、私たちに何を思い起こさせたいのか、考えてみてください。
(イタリアのUNIONE誌 2020年7・8月号の記事より 翻訳:宗顧問・Sr.小島) (注)「ラウダート シ」あなたが称えられますように
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サレジオ家族 オンラインでつながる 日本 そして 世界アジア・太平洋地区 サレジオ家族霊性週間(2021年1月15日〜17日) 例年はイタリアで開催される霊性週間ですが、コロナ禍の今年はローマのサレジオ会総本部から世界百ケ国以上をオンラインで結び、サレジオ家族の絆と、チームワークを生かした企画となりました。3日間にわたり、世界共通プログラムと東アジア・オセアニア地区プログラムに分けて実施された企画は、ライブでFacebookやYoutubeから配信されたので、同窓生有志も参加して、世界の実情に触れることができました。パキスタンからの報告では現在でも信教の自由がなく、キリスト教徒が迫害の中で 命がけで信仰を守っていることに衝撃を受け、香港の若者たちが現状を受けとめながら正義を守っていこうとする姿に感銘を受けました。コロナ禍でオンライン配信されたからこそ、今まで知らなかった世界に触れることができた3日間でした。 (本部顧問 宗 映子) サレジオ家族合同評議員会(2021年1月14日) 年の初めに日本のサレジオ家族各ループの評議員が一堂に会し、活動報告を聞き合い、サレジオ家族としての繋がりを改めて確認する会です。日本のサレジオ家族は「ウニオーネ」の他に「サレジオ修道会」「サレジアン・シスターズ」「イエスのカリタス修道女会」「サレジアニ・コオペラトーリ」「DBV」「ADMA」 「サレジオ同窓会連合」の八つがあり、世界には全部で32の家族があります。 同窓生世界連合主催 アジア地区ミーティング(2021年1月23日) 世界連合の規約改正案を問うオンラインミーティング。 2017年、イタリアのNGOに関する法律が変更された事に伴う改定の説明がありました。 本部の 伊佐・宗・Sr.小島が参加。 サレジオ家族霊性セミナー(2021年2月13日) その年のストレンナの勉強会。 始めにフェルナンデス総長のメッセージを動画で観た後に神父様やシスターによるストレンナ解説を聞く、誰でも参加自由なセミナー。 例年、東京・別府・長崎で開催されていますが、今年は調布からのオンライン開催となったので、遠方の方の参加はもちろん、後日までYoutubeやSNSで観ることが可能となり、より多くの方が参加できました。 同窓生世界連合臨時総会(2021年3月27〜28日) 1月のアジア地区ミーティングで説明された新規約の承認を問う臨時総会です。 各管区一票の投票権を持つことから、私、伊佐と、補佐としてSr.小島が参加しました。 二人の携帯電話をオンにしたまま、相談しつつそれぞれの場所からの参加です。 日本時間で夜の7時からの開催でしたが、セキュリティの問題で開始が遅れ、全て終了したのが翌日午前2時と、私にとっては長時間にわたる緊張の総会となりました。 新規約は無事承認されました。(日本管区会長 伊佐) |
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支部からの便り:私たちのデレガータ今号の支部便りは特別編として、各支部のデレガータのご紹介をお願いしました。 ウニオーネ星美ホームSr. 畑中 清香 マリアSr.畑中です。私は長崎県五島列島の小さな島、久賀島で生まれ、北九州市小倉北区で育ちました。 「喜んで主に仕えよ。」これはわたしが志願者となった時にいただいたカードに書かれていた聖句です。 自分に任されたどんなことでもいやいやするのではなく、それを自分のものとして引き受けなさい、というメッセ―だと受け止め、その言葉をよく思い出します。 現在守護の天使修道院で高齢の姉妹たちの介護関係の使命を果たしています。 人数が多いので一人ではできないこともあり、姉妹たちの助けが大変有難いです。 星美ホームの子ども達とは直接に関わることはありませんが、子ども達への「祈り」と「意向」を置いての働きを捧げています。 どこにいてもドン・ボスコとマリア・マザレロの娘です。 ウニオーネ東京Sr. 松永 照美 マリアSr.松永をご紹介いたします。 Sr.松永は赤羽星美学園中学校・高等学校に勤務され、中学生に宗教を教えると共に養護のサポートをしておられます。 その他、VIDES Japanのジュニアの部を担当され、学生と共に環境問題や人権問題に関心を持って取り組んでいらっしゃいます。 モットーは「神様は、人の幸せ、善を望んでおられる!」 好きなドン・ボスコの言葉「一人一人の中には、より厄介な人の中にも、必ず良い面があります。 教育者は、この感受性の弦を見出し、奏でるようにすることです。」 お忙しいお仕事の中、役員の話をよく聴いてくださり親身に対応くださいます。これからもよろしくお願いいたします。 (ウニオーネ東京 太田恵美子) ウニオーネ短大Sr. 荻田 愛 ヨハンナ・ボスコ同窓生の皆様お元気でお過ごしでしょうか? 私はウニオーネ短大デレガータのSr.荻田です。 現在、星美学園短期大学で、事務職員として勤務しています。 出身校は、城星学園中学校・高等学校 星美学園短期大学です。 城星が出身校であることからも想像されると思いますが、大阪出身です。 高校時代に城星の隣にある、カトリック玉造教会で洗礼を受けました。 お気に入りの聖句は、「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」(テサロニケの信徒への手紙一5章)です。 同窓生の皆様の上に必要なお恵みを願いつつお祈りしています。今後ともどうぞよろしくお願いします。 ウニオーネ目黒Sr. 島元 美恵 マグダラのマリアSr.島元です。昨年4月から目黒星美学園中学高等学校で勤務し、現在は校長・教頭補佐を務め、中学1・2年生の宗教の授業を担当しています。 私は別府の明星学園中学校、星美学園高等学校・短期大学幼児教育学科で学びました。 好きな言葉は、中学生の時、シスターに半ば強制的に視聴させられていた「心のともしび」のキャッチフレーズ「暗いと不平を言うよりも、すすんで明かりをつけましょう。(メロディー付き)」です。 何らかの「事」が起こるたびに浮かんできて、前向きに受け止めるようハンドルをきる、そんな言葉として心に刻まれています。 蒔き続けた良い種は必ず成長すると希望して、日々生徒たちと過ごしています。 ウニオーネ静岡Sr. 池田 淳子 マリア静岡のデレガータとなって2年になりました、Sr.池田です。 私は現在、静岡サレジオ高等学校で週に2日間宗教の授業を担当しております。 修道院は浜松市中区にあり、浜松カトリック教会の司牧活動に携わっています。 修道院と申しましても4~5人の支部ですので、何でもやらなければならず、現在、私は未経験の会計の仕事や料理にも取り組んでいます。 好きな聖句は、「わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことである。」(マタイ25章40節)前後の聖書の箇所を含め、日常生活の中で心しておきたいと思います。 ウニオーネ城星Sr. 頭島 美恵子 幼いイエスの聖テレジアSr.頭島です。 城星学園の中学・高等学校で宗教の授業を担当しています。私自身、姉妹校の明星学園の卒業生でもあります。 お気に入りの聖句として「わたしは弱い時にこそ強い」(Ⅱコリント12・10)を選びました。 それは、私は弱いけれども、弱ければ弱いほど私と一緒にいてくださる神様が助けてくださる、という意味だからです。 十数年ぶりに懐かしい城星学園に戻りまして、今年の二月に同窓会の担当を前任のSr.古屋から引き継ぎました。 デレガータとしてできることを行っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ウニオーネ明星Sr. 河野 環 ローザ
今、同窓会活動を楽しく共に過ごしています。学園5回生です。(Sr.河野)
ウニオーネ小百合Sr. 畑原 アケミ マリア・ゴレッティ小百合に出戻り3回目のSr.畑原です。 何度住んでも居心地のいい場所だなと感じている今日この頃です。 しかし、残念ながらこの一年同窓生に「いつでも来ていいよ!」「待ってるよ!」という言葉かけが思うように出来ず、もどかしい日々を送ってきました。 そんな中でも結婚や出産のニュースを伝えてくれたり、かわいい赤ちゃんを抱っこして夫婦そろって来園してくれたりと嬉しい場面もありました。 ホームを巣立ち、就職や大学進学、そして一人暮らしの不安や孤独を感じながらも前に進もうと頑張っている子ども達のために「何か出来る事は?」と言えば、何と言ってもマリア様のご保護を願い子どもたちを委ねることに限ります。 |
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2021年ストレンナ 2021
大変な時代です。
コロナ禍はもちろんのこと、世界中に戦争・テロ・犯罪・虐待・人身売買・奴隷化・性的虐待・搾取・子ども兵士・・・そして環境破壊と、問題は山積みです。
そんな状況の中私たちに「希望につき動かされて」と言われても「それは無理」とつぶやいてしまいそうです。
フェルナンデス総長様はおっしゃいます。「希望とは単なる欲求ではなく、人間の予測を超えた全く新しいことを求めることです。
それは神の存在を信じ、信頼し、祈ることで得られる希望、つまり信仰です。」試練に遭った時、それは選択の時でもあります。
その時、神様に出会う人は幸いな人です。人は誰も一人では救われません。でも私たち誰もが神様に愛されています。
同じ船に乗っているグローバルなわたしたち共同体は、神様の愛につき動かされて救いの旅路を進んでいくのです。
神の光に照らされた私たちは、その光をもってより貧しい人、より弱い立場の人を照らすことができるのです。
(霊性セミナーでのストレンナ解説より) ストレンナ:サレジオ会総長が毎年示す、サレジオ家族の年間目標 |
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今年は特別年「聖ヨセフ年」聖ヨセフは、神の救いの計画に従順に従い聖マリアの夫として、イエスの育ての父として、勇敢にその務めを果たしました。この偉大な聖ヨセフへの愛を深め、その執り成しを願い、彼の徳と信仰の強さに倣うように、フランシスコ教皇は2020年12月8日から2021年12月8日までを特別年「聖ヨセフ年」とすることを宣言されました。 聖マリア・マザレロは扶助者聖母会を創立するにあたり、聖ヨセフを保護の聖人としました。毎晩修道会の姉妹たちと共にこの祈り(左のカード参照)を唱えたと伝えられています。 |
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おめでとうございます!2021年に誓願50周年を迎えられるシスター方
(サレジアン・シスターズ本部 聖ヨゼフ修道院) |
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編 集 後 記長いトンネルの中だからこそ出口の光がはっきりと見える、と言います。大勢の方々に守られている私たち同窓生。共に心を合わせて前に進んで行きましょう。 |
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